─ 令和8年度税制改正と、これからの資産戦略 ─  令和7年12月、与党より「令和8年度税制改正大綱」が公表されました。今回の大綱では、富裕層・オーナー経営者の資産戦略に直接かかわる改正が複数盛り込まれています。なかでも注目したいのが、賃貸不動産を活用した相続税対策の見直しです。

ポイント①:賃貸不動産に「5年ルール」が登場

これまで、賃貸アパートやタワーマンションを購入することで、相続税評価額を市場価格の3〜5割程度まで圧縮できるケースがありました。

今回の改正では、相続開始前5年以内に取得した賃貸不動産については、購入価格をベースに評価する仕組みが導入されます。具体的には、取得価額を基に算定した金額の80%で評価されることになります。

改正は令和9年1月1日以後の相続等から適用されます。「相続直前にマンションを買って評価を下げる」という従来型の対策は、今後ほぼ通用しなくなる見込みです。

ただし、長く所有してきた土地の上に建物を新築するケースには経過措置があり、対応の余地が残されています。

ポイント②:不動産小口化商品も時価評価へ

近年、富裕層の間で人気だった不動産小口化商品にも、より厳しい改正が及びます。

こちらは取得時期にかかわらず、通常の取引価額で評価されることになりました。賃貸不動産のような「5年経てば従来評価」というルートはありません。すでに保有されている方は、戦略の見直しが必要です。

ポイント③:「1億円の壁」是正で、EXIT時期の判断が重要に

所得税のミニマム課税も強化されます。これまで「年間所得3.3億円超」が対象だったところ、基準が1.65億円に引き下げられ、税率も22.5%から30%へ引き上げられます。M&Aで会社を売却したオーナー経営者や、不動産を売却した地主などが広く対象に入ります。

事業承継や売却をお考えの方は、令和8年中に動くか、令和9年以降にするかで手取り額が変わってきます。

これからの資産戦略、3つの視点

今回の改正を受けて、Link Realtyとしてお伝えしたいことは3つです。

ひとつは、「節税のための不動産」から「事業としての賃貸経営」への発想の転換。短期の評価圧縮ではなく、長期で安定した収益を生む物件選びがますます重要になります。

ふたつめは、所有地の活用検討。経過措置を活かせる可能性がある今、土地の棚卸しは早めに行う価値があります。

最後に、EXIT時期の戦略的判断。顧問税理士と試算しながら、最適なタイミングを見極めていただきたいと思います。

おわりに

令和8年度税制改正は、資産戦略の大きな転換点です。Link Realtyは、収益物件・開発用地のご相談から、海外居住の経営者の方との越境取引まで、皆様の資産戦略に寄り添うパートナーを目指しています。個別のご相談はオンライン面談にて、守秘義務を厳守して承ります。

※本コラムは一般的な情報提供を目的としており、個別案件の判断は顧問税理士・弁護士へのご相談をお勧めいたします。

参考・出典

  • 自由民主党・日本維新の会「令和8年度税制改正大綱」(令和7年12月19日公表)
  • PwC Japan「2026年度税制改正大綱 資産税関連の主な改正点」(2025年12月)

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