借入金利が1%上がったとき、収益不動産のキャッシュフローはどう変わる?

金利のある時代が本格化するなか、収益不動産を保有するオーナーにとって、借入金利の上昇はこれまで以上に重要なテーマとなっています。

「金利が1%上がると、実際のキャッシュフローにはどの程度影響するのか?」

今回は、収益不動産を保有するオーナーの視点から、金利上昇が収益に与える影響について考えてみます。

借入金利が1%上昇すると、年間負担はいくら増える?

まず、分かりやすく元利均等返済や返済期間を考慮せず、借入残高に対する金利負担だけを比較します。

借入残高が、

  • 5,000万円なら、年間約50万円
  • 1億円なら、年間約100万円
  • 2億円なら、年間約200万円
  • 3億円なら、年間約300万円
  • 5億円なら、年間約500万円

の負担増となります。

例えば、借入残高3億円の収益不動産で借入金利が1.5%から2.5%へ上昇した場合、単純計算では年間の金利負担が約300万円増えることになります。

1か月あたりでは約25万円です。

収益不動産を長期間保有する場合、この差は決して小さなものではありません。

「表面利回り」だけでは判断できない時代へ

これまで収益不動産の購入や保有判断では、「表面利回り○%」という数字が一つの基準として使われてきました。

しかし、金利が上昇する局面では、表面利回りだけでは実際の収益性を判断しにくくなります。

例えば、表面利回り8%の物件であっても、

賃貸管理費、固定資産税、修繕費、空室損などを差し引いた実際のNOIは、それより低くなります。

さらに、そこから借入金の元本返済と金利を支払います。

そのため今後は、

「物件の利回りが何%あるか」

だけではなく、

「返済後にいくらキャッシュが残るのか」

を見ることが、より重要になってきます。

金利上昇だけを見て売却を判断する必要はありません

一方で、借入金利が上昇したからといって、すぐに収益不動産を売却すべきということではありません。

例えば、

  • 賃料の上昇が期待できる
  • 借入残高が十分に減っている
  • 今後大きな修繕予定がない
  • 稼働率が安定している
  • 土地・建物としての資産価値が高い

といった物件であれば、金利上昇後も保有を継続する合理性があります。

反対に、

  • 借入比率が高い
  • 変動金利で借りている
  • 借換時期が近い
  • 大規模修繕を控えている
  • 賃料上昇が難しい
  • 空室率が高くなっている

といった場合には、一度今後の収支を確認しておく必要があります。

大切なのは「売るか、持つか」を数字で比較すること

収益不動産について考える際、大切なのは、

「金利が上がったから売却する」

ということではありません。

例えば、

① 現在のまま保有する

② 借換を行う

③ 修繕・賃料改善を行って保有する

④ 現在売却する

という複数の選択肢を比較することが重要です。

その際には、現在の賃料収入だけでなく、

借入残高、借入金利、残存期間、今後の修繕費、空室リスク、想定売却価格などを含めて考える必要があります。

売却を急がないためにも、早めの確認を

不動産は、売却を決めてから現金化するまで一定の時間を要します。

そのため、借換期限や大規模修繕などが迫ってから判断するよりも、余裕がある段階で今後の選択肢を整理しておくことが大切です。

金利環境が変化するなか、これまで問題なく保有できていた収益不動産についても、一度収支を見直してみることには意味があります。

「今すぐ売却する予定はない」

という段階だからこそ、保有・借換・売却、それぞれの可能性を比較することができます。

Link Realtyでは、収益不動産について売却ありきではなく、現在の収益状況や借入状況、今後の修繕なども踏まえ、保有継続・借換・売却などの選択肢を一緒に検討しています。

収益不動産の今後についてお考えの際は、お気軽にご相談ください。

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