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「今すぐではない。でも、いずれ売却したい」──夏後半から年末へ、一棟収益不動産オーナーが今考えておきたいこと
2026年もお盆を過ぎ、これから夏後半、秋、そして年末へと向かいます。
最近、弊社が一棟マンションや一棟ビルなどの収益不動産オーナー様とお話しするなかで、
「今すぐ売却する必要はないが、良い条件であれば売却したい」
「今後の市況を考えると、そろそろ売却も視野に入れておきたい」
「まだ売却すると決めてはいないが、現在の相場を知っておきたい」
といったお話を伺うことがあります。
景気の先行きへの不安、不動産価格が今後どのように推移するのかという懸念、金利や物価の上昇など、収益不動産を取り巻く環境は変化しています。
一方で、こうした環境変化だけを理由に、売却を急ぐ必要があるとは限りません。
将来の市場を正確に予測することはできないからこそ、まず確認しておきたいのは、
「今、この不動産はいくらなのか」
という現在の相場です。
売るか、持ち続けるか。
その結論を先に出すのではなく、まずご所有不動産の「現在地」を知ることから考えてみてはいかがでしょうか。
円相場・物価・金利──不動産を取り巻く環境を見る
収益不動産の今後を考える際には、物件そのものだけではなく、周辺の経済環境にも目を向ける必要があります。
円相場
円相場は、海外投資家から見た日本不動産の投資判断にも影響します。
特に東京・大阪をはじめとする主要都市では、国内投資家だけでなく、海外投資家も買主候補となる場合があります。
為替の先行きを正確に予測することはできませんが、日本の不動産が海外投資家からどのような価格に見えているのかという視点も、市場を見るうえで一つの要素になります。
物価高騰・インフレ
物価上昇は、収益不動産の経営にも影響します。
賃料上昇につながる可能性がある一方で、管理費、清掃費、設備費、工事費、人件費など、建物を維持するためのコストも上昇します。
重要なのは現在の収益だけではありません。
「これから建物を維持していくために、どの程度の費用が必要になるのか」
まで考えておく必要があります。
金利と金融機関の融資姿勢
金利環境の変化は、収益不動産を所有する側だけでなく、購入する側にも影響します。
所有者様にとっては借入金利や返済負担。
買主にとっては購入時の資金調達コストです。
さらに、金融機関の融資姿勢も重要です。
融資期間、自己資金、物件評価などの条件によって、買主が購入できる価格帯が変わる場合があります。
売却を考える際には、単に「いくらで売りたいか」だけではなく、
「現在の金融環境で、どのような買主が、どの程度の価格で検討できるのか」
という視点も必要になります。
収益不動産を保有し続けるうえで考えたい3つのリスク
収益不動産は、賃料収入を得ながら中長期で保有できる資産である一方、保有を続けるうえではリスクもあります。
特に確認しておきたいのが、
「空室リスク」「修繕リスク」「金利上昇リスク」
です。
1.空室リスク
現在満室であっても、その状態が将来にわたって続くとは限りません。
築年数の経過、周辺の新築供給、入居者ニーズの変化などによって、入居率や賃料水準が変化する可能性があります。
空室によって賃料収入が減少しても、固定資産税、管理費、借入返済などの支出は継続します。
現在の稼働状況だけではなく、
「今後も現在の賃料と入居率を維持できるのか」
という視点を持つことも大切です。
2.修繕リスク
建物は、築年数とともに修繕や設備更新が必要になります。
外壁、防水、給排水設備、エレベーター、空調設備、共用部分など、大規模な工事が必要になれば、まとまった資金が必要になることもあります。
さらに、物価や人件費、資材価格などが上昇すれば、過去に想定していた修繕予算では不足する可能性もあります。
今後5年、10年と保有するのであれば、
「いつ、どの程度の修繕が必要になるのか」
そして、
「その費用をどのように捻出するのか」
まで考えておく必要があります。
3.金利上昇リスク
借入れを利用して収益不動産を保有している場合、金利上昇も重要なリスクです。
借入条件によっては、金利上昇によって返済負担が増え、賃料収入が変わらなくても手元に残るキャッシュフローが減少する可能性があります。
また、金利上昇は将来の売却にも関係します。
買主側の借入コストや金融機関の融資条件が変化すれば、購入可能な価格や投資判断にも影響する可能性があります。
リスクがあるから売却する、ということではない
空室、修繕、金利上昇。
こうしたリスクがあるからといって、すぐに売却する必要があるわけではありません。
重要なのは、
今後も保有することで期待できる収益
と、
これから負担する可能性のあるコストやリスク
を一度整理してみることです。
そして、そこにもう一つ加えたいのが、
「現在売却した場合の市場価値」
です。
まずは現在の相場を知る
「今、この物件を売却するとしたら、市場ではどの程度の価格になるのか」
まずは、そこを確認する。
現在の相場を把握したうえで、賃料収入、借入残高、金利、今後の修繕費、空室リスクなどを整理していきます。
そうすることで、
このまま保有を続ける。
希望する条件になれば売却する。
賃貸状況や収益性を改善してから改めて考える。
といった選択肢を比較することができます。
現在の相場を知ることは、売却を決めることではありません。
むしろ、
「現在いくらなのか」
「これから保有するためにいくら必要なのか」
この二つを知ることが、保有・売却を判断するための材料になります。
売り急がないからこそ、できることがある
「今すぐ売却する必要はない」
これは、決して悪い状況ではありません。
時間に余裕があるからこそ、市場を見ながら冷静に判断することができます。
希望する条件でなければ保有を続ける。
条件が整えば売却する。
その間に、賃貸状況、修繕履歴、物件資料、借入状況などを整理しておく。
必要であれば、今後の修繕計画や賃料についても検討する。
売り急がず、しかし何もせずに待つのでもない。
時間を使って選択肢を整理しておくことも、収益不動産を所有するうえで大切な資産管理の一つではないでしょうか。
売却するなら、「売った後」まで考える
そして、売却を検討する際に忘れてはいけないのが、その後です。
収益不動産を売却すれば、それで資産形成が終わるわけではありません。
売却資金を次の収益不動産へ再投資するのか。
借入れを整理するのか。
不動産以外の資産も含めて分散するのか。
相続・資産承継を見据えて資産構成を見直すのか。
あるいは、次の機会まで資金を保有するのか。
所有者様によって、その答えは異なります。
だからこそ、売却価格だけではなく、
「売却した後、その資産をどうしていくのか」
まで考えておくことが大切です。
売却はゴールではありません。
資産形成における、次の選択の一つです。
今すぐ売却しなくてもよい時期こそ、考える大切な時期
Link Realty株式会社では、一棟マンション・一棟ビルをはじめとする収益不動産について、
「まだ売却を決めていない」
「良い条件であれば将来的に売却を考えたい」
という段階こそ、これからの資産について考える大切な時期だと考えています。
収益不動産を所有するうえでの課題は、所有者様によって異なります。
空室、修繕、借入れ、金利、相続、資産承継。
まずは現在の市場環境とご所有不動産の状況を整理する。
そのうえで、保有を続ける場合、売却する場合、そして売却した後まで含めて、それぞれの選択肢を考えていく。
今すぐ売却しなくてもよい時期こそ、これからを考える大切な時期。
2026年夏後半から年末に向けて、まずはご所有不動産の「現在地」を知ることから始まります。
※本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、不動産の売却を推奨するものではありません。不動産価格、為替、金利、市場環境等の将来を保証するものではなく、個別の物件、賃貸状況、金融環境等によって条件は異なります。
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